Mapping An Invisible World

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Maria Full of Grace
2006.10.03 (Tue) :
Maria Full of Grace

そして、一粒のひかり - Maria llena eres de gracia -
2004/アメリカ/101分
監督/脚本:ジョシュア・マーストン
出演:カタリーナ・サンディノ・モレノ、イェニー・パオラ・ベガ
評価:★★★★★★★☆(7.5/10)

コロンビアの小さな田舎町。バラ農園で単調な仕事に従事する17歳の少女マリア。母や幼児を抱えた姉をはじめ一家の家計はマリアの収入に頼っていた。ところがささいなトラブルで仕事を失い、おまけに愛してもいないボーイフレンドの子を妊娠してしまったマリア。追い詰められた彼女は、最大5000ドルという巨額の報酬に心動かされ、“ミュール”という仕事を引き受けてしまう。しかしそれは、麻薬を詰めた小さなゴム袋を大量に飲み込み密輸する運び屋のことで、もし胃の中で袋が破れたら死んでしまうというあまりにも危険な仕事だった。 ■コロンビアについて
コロンビアは南米で最も治安の悪い国とされ、最大の麻薬製造国家としても有名。アメリカに流入する麻薬の8割がコロンビア製である。マフィアは豊富な資金力で自前の滑走路や航空機、潜水艦までも所有しゲリラを雇い入れコカ畑を防衛させるなどしている。また貧困が原因でこれら組織の農場で働く農民も後を絶たず麻薬問題は複雑化している。

2つの左翼ゲリラ:コロンビア革命軍(FARC):16000名、民族解放軍(ELN):6000名と1つの右派武装組織AUC:8000名が存在し、それと、武装した麻薬の密売組織、政府軍が三つ巴、四つ巴の内戦をしている。コカインの密売による莫大な金を資金源に内戦は、さらに激化した。政府軍は弱体化しており、ゲリラ軍が多くの地域を支配下にしている。この戦いは40年間以上続いており、世界で三番めに多い難民が生じ、10万人以上の人々が祖国を離れているという。石油、金、プラチナ、エメラルドなど豊富な資源があるにも関わらず、コロンビアの人口の半分以上が貧困状態に置かれている。貧困や難民問題は少なくとも麻薬問題と関連している。



この作品は、コロンビアから麻薬を胃に隠して密輸する女性たちの実態をドキュメンタリータッチで描かれている。家族、恋人、仕事に不満を抱えて生きている17歳のマリアが大金を稼げる麻薬の運び屋となり、命がけでアメリカに渡る話。コロンビアでは彼女のような人生を送る人がかなりいるらしい。マリアがもともと働いていたバラ農園は、強制労働のように休みを与えずひたすら作業を強いられる環境にある。バラ農園で稼いだお金はすべて家庭に入れていて家族はマリアに頼り、しかしマリアに不満をこぼす。また、妊娠が発覚して産みたい気持ちはあっても、相手は結婚できる条件が揃ってないし、お互い愛していなかった。そんな不満の多い日々送っていた彼女は、知人から運び屋の仕事に誘われる。家族のため、そしてこれから生まれてくる子供の為にも大金が稼げる運び屋になってしまった。

運び屋の仕事とは、麻薬を詰めた小さなゴム袋を女性は50個ほど、男性は100個も胃袋に隠して、飛行場のチェックを掻い潜りアメリカでゴム袋を体からすべて出した時点でお金が渡される。

コロンビアの麻薬密輸の実態をまったく知らなかった私としては、この事実を知れてよかったと思う。マリアの成長が感じられ、自分とはまったく別世界の女性を取り巻く環境が人事ではなくなるのが、この映画の魅力。それに、簡潔なラストシーンは素晴らしかった。子供の将来のために決心を固めたマリアの母としての強さには心打たれた。健全な未来が、今のコロンビアにはないため、これからも数多くの若者が、マリアのように「一粒のひかり」に賭けて、祖国を捨てるのかもしれない。麻薬がコロンビアからなくなれば、こんな悲劇は生まれなくなるのだろうか?麻薬産業に多大な影響を受けてる状況だから、麻薬がなくなればいいって問題ではないかもしれない。麻薬が絡むだけでこんなに問題が複雑化するのか・・・。

スペイン語で歌われているスタッフロールでの曲は、マリアの気持ちを綴られているようで画面に出てくる詞を読んで感動してしまった。この映画に使われている他の音楽もいい味出してた。

Maria Full of Grace

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